開催概要
USP(ユーザブルセキュリティ・プライバシー)読破会は、
過去1年に国外の様々な会議で発表されたユーザブルセキュリティ・プライバシーの分野の論文を参加者が発表しあい、
本分野の最先端論文を網羅的に把握することを目指す会。
2020年度秋は、コロナウイルス流行の影響によりオンライン開催となった。
発表論文
江原
- Title: This PIN Can Be Easily Guessed: Analyzing the Security of Smartphone Unlock PINs
- Authors: Philipp Markert, Daniel Bailey, Maximilian Golla, Markus Dürmuth, Adam Aviv
- Conference: 2020 IEEE Symposium on Security and Privacy (SP)
- Link: https://this-pin-can-be-easily-guessed.github.io/
- Description: スマートフォンの画面ロックにおける4,6桁PIN及び使用警告PINの安全性比較
横山
- Title: Exploring Nudge Designs to Help Adolescent SNS Users Avoid Privacy and Safety Threats
- Authors: Hiroaki Masaki, Kengo Shibata, Shui Hoshino, Takahiro Ishihama, Nagayuki Saito, and Koji Yatani
- Conference: 2020 CHI Conference on Human Factors in Computing Systems (CHI '20)
- Link: https://dl.acm.org/doi/abs/10.1145/3313831.3376666
- Description: 青年期のSNS利用者に対してプライバシー脅威を回避するのにソーシャルナッジが有効であるかの調査
振り返り
江原
オンライン開催で顔が見えないため必要以上に緊張することはなかった。
トップカンファレンスで発表された自分の研究に近い論文を一気に知ることができてとても為になったと思う。
ただ、質疑込みで15分から20分しか発表時間がなかったため、かなり早口で内容を詰め込んだ形になってしまったと思う。
また例年質疑が活発と記載されていたため、鋭い議論が飛び交うかと想像していたが、限られた時間でそれはなかなか困難だったようだ。
そう考えると普段の輪読のように時間をかけて理解し議論し合える場は貴重だと感じた。
横山
昨年度のCHI勉強会に続き,2回目の勉強会参加だった.
CHI勉強会では1つの論文に対し発表時間が30秒だったが,今回は質疑応答込みで15分間の発表対応だったため,より論文内の詳しい部分まで読み込む必要があり準備には時間をかけた.
発表自体は先月のCSS2020に引き続きオンライン発表だったため,あまり緊張することなく落ち着いて発表することができたと思う.
しかし,発表時はほぼスライドの内容を読むだけとなってしまい,発表の仕方に関してはまだまだ未熟な部分を多々感じる勉強会であった.
今後は,発表練習時から見てもらいたい部分をポインターで指し示したり,スライドにアニメーションをつけることでより聞きやすくわかりやすい発表を目指したい.
USP論文読破会は初めての参加であったが,自分が普段研究している分野であるユーザブルセキュリティ・プライバシーに関して広く知る良い機会だと思うので,今後も積極的に参加したい.