概要
情報可視化合宿とは,情報可視化に関わる研究をしている学生がいろいろな大学から集まり,ポスター発表・議論を行う合宿である.年に1度,9月に行われ,今年で5回目である.私は去年も参加したので,2回目の参加だった.今年は,お茶の水女子大学,法政大学,東京工業大学,東京大学,筑波大学,慶応義塾大学,そして電気通信大学の研究室から教授・学生併せて50人ほどが参加した.ちなみに場所は八王子セミナーハウス(図1)という少し変わった外観の施設である.
1泊2日で以下のようなことを行った.
- 招待講演
- ポスターセッション(1日目)
- 懇親会
- ポスターセッション(2日目)
- 学生企画
図1 八王子セミナーハウス
ポスターセッション
ポスターセッションは40人弱のポスター発表が5つのセッションに割り振られ,1セッションにつき75分間ずつ行われた.自分の発表セッションではポスターの前に立ち,発表を聴きに来てくださる方々に向けて研究内容を話し,自分の発表セッション以外では,他の人の発表を聴きに回る,という形式で行われる.セッション時間内であれば説明・質疑応答に何分使っても良いため,登壇による口頭発表よりも深い議論ができる.つまり,聴く側が気が済むまで質問,ツッコミをすることができる恐怖の(?)発表形式である.もちろん発表する側は75分間話しっぱなしである.喉が渇き,声が枯れる戦場…というのは,半分冗談で半分本当である.
自分の発表セッションでは,可視化の研究分野の学生,教授の方々から多くのアドバイスをいただいた.私の研究は,専門家だけでなくより多くのユーザにわかりやすい可視化システムを目指しているため,この合宿でいただいた他専攻からの視点のアドバイスは非常に参考になった.普段は,可視化分野よりもセキュリティ分野の研究を行っている方からアドバイスをいただくことがほとんどなので,このような機会は貴重である.
懇親会 〜懇親会は人生だ〜
懇親会は,研究の真面目な話から,日常の面白い話まで,いろいろな話をお酒を飲みながら話す,楽しい場である.可視化という同じ共通点を持った研究分野の人と仲良くなることは,今後の研究のモチベーションにもつながる.ただ,この場で飲み過ぎると,翌朝がつらいので注意が必要である.翌日も午前中からポスターセッション,学生企画,とびっしりの日程なのである.
学生企画
合宿の最後に行われる学生企画では,毎年学生によってテーマが決定されるグループワークである.今年は,"東京メトロより提供されるオープンデータを活用し,東京メトロの利用者が便利になる可視化アプリケーション"[1]だった.限られた時間の中でグループで案をまとめ,最後に発表する.短い時間ながらも,いろいろなアイディアが出た面白い企画だった.
参考文献
[1] 東京メトロ:オープンデータ活用コンテスト,入手先<
http://tokyometro10th.jp/future/opendata/>(参照2014-11-07).