開催概要

MWSCupはマルウェア解析に関する課題に取り組み、解析結果を競い合うチーム対抗性の大会。
課題は、事前課題(事前に取り組み当日発表)と当日課題(マルウェア解析に関する問題形式の課題)があり、それぞれの得点と総合得点を競う。
CSSと併設して開催される大会だが、2020年度はコロナウイルス流行の影響によりオンライン開催となった。

  • 日程:2020年10月26日(月)
  • 場所:オンライン
  • 参加者:吉田光宏(M2),江原知志(M1),横山佳紀(M1)(チーム名:UN頼み)
  • Web:https://www.iwsec.org/mws/mwscup.html
チームUN頼み
当日課題得点推移

結果

  • 総合得点: 第1位
  • 当日課題得点: 第1位
  • 事前課題得点: 第12位

振り返り

吉田

事前課題について

今年の事前課題はイマイチな結果だった.
例年通りアイデア出しにとても苦労し,あまり煮えきらないまま取り組むことになってしまったことが良くなかったと思う.
特に何を問題点として扱うかをはっきりとできていなかったことが一番のマイナスポイントだった.
何が問題なのかを明示した上でアイデア出しをすることができれば事前課題がやりやすくなるのではないかと思う.

当日課題について

今年は当日課題の直前1週間だけしか勉強会をすることができなかった.
しかし,OBの方からアドバイスを頂き,やることを明確にして効率的に勉強をすることができたことが良かった.
また,チームメンバーそれぞれが得意分野を活かすことができ,全員がチームに貢献することができたことがとても良かった.

MWSCup全体を通して

今年は,CSSと同様オンラインでの開催となり,その準備に追われていたせいか,例年よりアナウンスが遅く準備の時間が短かった.
しかし今年は事前課題が残念な結果だったものの,当日課題でかなり健闘し総合優勝することができた.
事前課題の配点が20点,当日課題の配点が80点とかなり当日課題の配点が高いことが功を奏した.
去年の悔しさを晴らすことができ,とても良い経験となった.
来年は事前課題も優勝し本当の総合優勝を勝ち取ることを後輩に期待したい.

江原

事前課題について

今年の事前課題はマルウェアの教育に関するものとして IDA Pro の情報共有サイトを作成したが、 自分はインターン期間とかぶっていたこともあり、あまり力になれなかったと感じている。
他のチームの発表には昨今のマルウェア事情を踏まえた面白いアイデアがたくさんあったため、 来年参加する機会があればもっとマルウェアについて知った上で事前課題に取り組みたいと思った。

当日課題について

当日課題は静的解析の問題を担当した。付け焼き刃ではあったが、Ghidraに関する参考書を読んでいたおかげでほぼ満点をとることができた。
参考書を教えていただいたOBの先輩には感謝しかない。
来年参加することがあれば、他の問題にも対応できるようになっておきたい。

MWSCup全体を通して

今年はオンライン開催だったため、当日課題には例年と違いCTF形式が採用されていたが、 学域の頃に多少CTFをやっていたこともあり課題に取り組みやすかったと思う。
当日課題優勝は、チーム内の課題の分担がうまくいった結果だと思っている。
一方で事前課題については、新規性や実用性についての評価が特に低く、 マルウェアに関する問題点とそれを解決するための方法を考えるという根本的な部分ができていないと感じた。
機会があれば来年に向けて頑張りたい。

横山

事前課題について

今回の事前課題では静的解析ツールのIDA Proに関する情報を共有できる掲示板「IDA-BB」を作成した.
私は研究室内での勉強会の経験を生かしVue.jsを用いてフロントエンドの開発を担当した.
新規性・実用性・継続性と貢献という部分で事前課題のアイデア出しの時点から悩み,結果的にこれらの点であまり評価を得ることのできない成果物となってしまったのが残念であった.
来年度参加する機会があれば,今年度の反省を生かした成果物を作成できるよう頑張りたい.

当日課題について

当日課題では,課題1「DBDに関する問題」と課題2「静的解析」を担当した.
今年度からの取り組みで試験的にCTFチックに出題がされ,リアルタイムで他チームのポイントが更新されるので楽しみながら問題を解くことができた.
詰め込み勉強ではあるがMWS Cup開催1週間前に実施した勉強会のおかげもあり,課題自体はメンバーと協力をしながら比較的スムーズに解くことができたと思う.

MWSCup全体を通して

今回初めてのMWS Cup参加であったが,当日課題の出来が良かったこともあり当日課題優勝・総合優勝をすることができた.正直,優勝することはできないだろうと思っていたので驚いた.
今年度参加したメンバーの大半が来年も参加できるメンバーであるため,もし機会があれば来年も参加し今年の経験を生かして連覇できるよう頑張りたい.